本と巡り合う場所を提供したい
本と出会い、人と出会う
真本堂 店主 菅沼 行生 さん
豊成団地2号棟の商店街にある真本堂(まほんどう)を訪ねてみました。店主の 菅沼行生さんにお話を伺って、店の特徴や魅力を探ってみました。
店主の菅沼さんは、小学校教員生活を退職後、何かやりたいと思っていたそうだ。教員時代は教室こども向けの小説をおいていたという。
「本を身近に感じてもらいたかった。」そして低学年には読み聞かせをほぼ毎日していた。
40代ころから、退職したら何かやりたいと思っていた。ずっと本に関わってきたから本に携わる何か。・・・
そんな思いを実現したのが、5年前に熱田区で開所した「真本堂」だが、そこが明け渡しになり豊成団地に再開所したのが一昨年の7月であった。
ジャンルは小説にとどまらず、哲学書、ビジネス書、子供向け図書、絵本自己啓発書、新書、教育書など多彩だ。「小説の面白さを味わってもらいたいしもっと知ってほしいそして、生き方も学んでほしいし深く考えてほしい。」そんな思いから、哲学書や自己啓発関連の本が多く取り揃えられている。
古本屋に興味があったが、古本屋だけでは集客商売として成り立たないので読書会からスタートして、カフェを併設し、様々なイベントを開催して徐々にファン層を拡大していったとか。「読み聞かせ」、「読書会」、「哲学カフェ」、「三四郎講座」、「ハングルカフェ」など次々とイベントを開催して幅広い読者層の獲得を日々図っている。客同士の繋がりで様々なイベントができる様になり人とのつながりも広まっていった。
まさに,「人と巡り合う」という事だ。
客層は親子連れから独居老人まで様々。中には一日中居る人もいるとか。本に囲まれてさぞ居心地が良いのであろう。
カフェメニューも豊富でドリンクの他、ピラフ、チャーハンなどもあり普通の喫茶店のメニューは一通りそろっている。客の注文が入るとマスターに変身する。手際よくピラフを仕上げる技も今ではすっかり堂に入ったものだ。「コーヒーの入れ方も料理も自己流です」と笑う。コーヒーのテイストも客繋がりで紹介してもらったし、カップも客から紹介してもらったとか。当初は団地の人が多かったが、イベントを重ねる中で、地域(団地と学区)とのかかわりが増えてきたという。
学区のことも少しずつ分かってきたというので、愛知学区の印象を伺うと「もっと活性化が出来る余地があるし、団地の中にコミュニティーを作って活動している人もいる。もっとつながりが出来れば良いと思います。」ここで何年繰りに出合ったという人もいたそうで、団地と学区を結びつける基地としての役割も果たしている。
ここは団地とか地域とか関係なく本好きの仲間が集う場所なのだ。
レンタルボックスも置いてあり、客同士の会話も弾み、店主も会話に加わるサロン的な雰囲気も魅力のひとつとなっている。
イベントは読書関連にとどまらず、美肌ケアから、ビビットフェア、スマホ教室まで多種に及ぶ人の集まる場所の提供にふさわしい。
「経営はぎりぎりですよ」と語る菅沼氏だが、2店目は和室があるような場所があれば良いかなと考えている。また夜カフェをやりたい人に場所を提供する事も検討中とか。益々意気盛んに明るく語ってくれた。
自分なりの「真実の本に出合える」ことを楽しみに訪ねてみては如何でしょうか。
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〒4540803 名古屋市中川区豊成町1番地 2号棟110号室 商店街内 営業時間:午前11時~午後6時 定休日:水曜日(不定休) Email:suga4387@yahoo.co.jp Tel:09044679639